追いかけてくる 投稿
31投稿者:伊藤アホ 07/27(木)22時27分40秒
すんませんネタ切れなので書けません!!

30投稿者:伊藤カホ 07/17(月)16時33分11秒


今まで一度も見せたことのない狂った表情に、亜沙子と蘭香は震えた。


「えーと、えーと……」


翠はランドセルを下ろし、狂った表情のまま必死で何かを探し始める。


「…こっちにはない」


そう言うと、別の部分のチャックを開ける。


ふたりは怖くて動けなかった。

止めたら暴力を振るわれるかもしれないと思ったからだ。

それほど今、翠は危険な状態だった。


亜沙子は嫌な予感がした。



29投稿者:伊藤カホ 07/17(月)16時22分07秒


「……あ」


それは、亜沙子が翠をビンタした音だった。

無意識のうちにやってしまったので、亜沙子は焦る。


「ご、ごめん……。私、そんなつもりじゃ…」

「痛ってえな!!何すんだよっ!!」

「あ…ごめん、本当にごめん…!私、本心でやったわけじゃないの…」


亜沙子は嘘をついた。

無意識のうちに叩くなんて、相当相手にイラ立たなければできないと亜沙子自身も思った。

バカな嘘をついたと、亜沙子はすぐに後悔した。


「はぁ!?本心じゃないって、そんなのあるわけねーだろ!!
適当なこと言うなよクズが!!」


亜沙子の恐れていた通り、翠は怒鳴った。


「……ああそうか。そーかそーか。ははっ。こうすればいいんだ」


目を見開き、翠は声を上げて笑い始める。


28投稿者:伊藤カホ 07/14(金)01時36分34秒

「だからさ、自分が足が速いからって油断してるでしょ。でもムダだよ。その夢の鬼はあんたよりずっとずっと足が速いんだから。
ううん、速くなってる。確実に……」


翠はさらに続ける。


「ねえ、亜沙子。鬼に捕まりたくないなら、夢を見るのは今のうちだよ?
…あっ、そっか。あんた足速いし、夢を見るのはいつでもいいか。
だけどさ、だけどさ、油断しすぎて捕まっちゃうかもよ〜?」


「……翠、やめ…」


「あ、そうそう!そういえばあんた、この前生まれてから一度も鬼に捕まったことない、みたいなこと言ってたよね?
初めて捕まるのが本物の鬼になんて、めっちゃ恐ろし〜」


「翠ってば…」


蘭香が止めようとするが、翠は全く聞かない。


「キャハハハハハハ!アハハハハハハ!
おっかしー!ヒャハハハハハハ」


それどころか、大笑いをし始めた。

老婆はびっくりした顔で翠を見ていた。


パシッ……


冷たい音が響く。

27投稿者:伊藤カホ 07/14(金)01時21分29秒

ダメだ、またケンカになってしまう。

バカ、私のバカ。


亜沙子は自分を抑えようとはしたものの、翠への苛立ちは治まらないままだった。

だけど、もう教室にいたときみたいな争いは起こってほしくなかった。

ケンカばかりじゃ、ますます自分が不安になっていくだけだ。


「足が速いなんて、どんだけ恵まれてんの」


亜沙子の気持ちを無視するかのように、翠は口を開いた。

その言葉はどこか皮肉が混ざっているようで、亜沙子は頭にカッと血が昇るのを覚えた。

さっきの翠への苛立ちがさらに増していく。


26投稿者:伊藤カホ 05/19(金)23時57分03秒


「えー、何でよー。せっかく来たんだから何か買おうよ」


亜沙子は翠の背中をポンと叩いた。

笑顔を絶やさないことを意識していた。


しかし、翠の表情はよくならず、逆にどんどん険しくなっていく。

その表情の変化に気付き、亜沙子の笑顔は引きつった。


どうしようと焦り始めた。

同時に、翠への苛立ちも増していく。


―こんだけあんたに気使ってやってんのに、その態度はないじゃない。


亜沙子はジロリと翠の横顔を睨む。


「…いいよね、亜沙子は」

「は?」


翠が突然言い出したので、思わず聞き返してしまった。

慌てて口を押さえたが、もう遅い。


今度は翠が亜沙子を睨んだ。

25投稿者:伊藤カホ 05/19(金)23時44分39秒


「こんにちは」


今まで沈んでいた気分も、老婆を見ると少しだけ和らいだ。


「何買うー?」


亜沙子はやっと明るい声を出すことができ、よかったと満足した。

だが、ふたりの反応は期待を裏切るものとなる。


「別に何でもいい。正直食欲ないし」


翠は突き放すように冷たく言った。


自分が賛成したくせに、そんな言い方はないだろうと、亜沙子は苛立ちを覚えた。

しかし、それで反撃すれば場の雰囲気は更に最悪なものとなるだろう。


亜沙子は明るく振る舞うことを諦めない。

諦めるものかと思った。


24投稿者:伊藤カホ 05/19(金)23時31分48秒

駄菓子屋に着くまで、亜沙子たちは無言だった。

亜沙子は場の雰囲気を明るくするために何か喋ろうかと考えたが、話す内容がなかなか思い付かなかった。

結局何も話さないまま駄菓子屋に着いてしまった。


芸能人のニュースでも話せば良かった、と亜沙子は今さらながら話題を思い付いた。

そしてもっと早く思い付けば…と後悔した。


駄菓子屋には、割烹着を着た老婆が勤めている。

老婆は70代くらいで、背が低く背中は丸まっている。

いつもニコニコしており、近所の評判も良い。


老婆は亜沙子たちに気付くと、「いらっしゃい」と優しさ溢れる声をかけてくれた。

23投稿者:伊藤カホ 05/19(金)13時01分15秒


「オッケー」


残ったのは亜沙子、蘭香、翠の3人。

あとのふたりとは別れ、行くあてもなく周りをぶらぶらと歩いていた。


「…どこ行く?」


と翠。


「どこでもいいよ」


と蘭香。


「それじゃわかんないよー」


「じゃ、近くでお菓子買って食べようよ」


亜沙子はそう提案する。


いいね、とふたりは賛成をしてくれたので、早速駄菓子屋に行ってお菓子を買うことにした。

22投稿者:伊藤カホ 05/19(金)12時53分36秒


「ねえ、今日どうする?」


蘭香が尋ねる。


「どうするって、何が?」


翠が涙目のまま聞き返す。


「だって、このまま帰っても暇じゃない?」


そう言い、蘭香はため息をつく。


確かに、このまま帰っても何もない。

もしかしたら、夢の話を思い出してしまうだろう。


「あー、ごめん。わたし弟の世話手伝ってあげなきゃダメなんだ」


グループ内の光恵が申し訳なさそうに手を合わせた。


「ごめん、私はピアノの稽古があるから無理」


同じくグループ内の諒子も目線をななめ下に下げて言った。

タイトル
最初から読む
投稿者

メール